草の花は なでしこ。唐のはさらなり、やまとのもいとめでたし。
作者:清少納言
まず唐撫子、次に大和撫子を添える。
この順番に内心、衝撃を受ける人もいるだろう。「さらなり」はいうまでもない。これが唐の文化に憧れていた王朝時代の常識だった。いつの時代も日本文化の基本には舶来趣味がある。
『枕草子』から。
四季 長谷川櫂
読売新聞 6月9日
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久しぶりになってしまいました。
平安貴族は大陸に憧れを持っていた、ということが信じられなかったのですが、これは今だからこそ言えることで、古来より日本は大陸文化を受け入れてきたので、ここは謙虚に当時の人たちの思いに立って、清少納言も舶来趣味だったのか、と思いました。
武士道も論語の影響をかなり強く受けています。むしろ、孔子の論語は武士道で花開いた、といってもいいかもしれません。
日本の原種はカワラナデシコのようです。
秋の季語。
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